トレイルラン@川古温泉~毛渡乗越~谷川岳 ピストン <前編>
七夕の前日。
長梅雨の合間を狙って山を走って登ってきました。今回はソロです。
まずは前置きから。
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相変わらずのコロナ禍で、予定していたマラソンレースに参加できませんが、TATTAのおかげで累計走行距離は最高記録ペース。ランニングへの意欲は落ちていません。
以前はPBや新しいレースに挑戦するのが目的でしたが、このコロナ禍を機に自分にとってのランニングや山遊びへの目的を考えることが増えました。
レースへの参加も一つの目的ですが、それとは別に、自分で計画して、自分らしい山旅をすることによって、レースのような充実感を感じながらも、山や自然の素晴らしさも同時に体感することができるのではないか?と考えるようになりました。
そこで、私が考えているのはこんな計画。
●自分の山遊び経験とランニングで得た体力をベースとした長めのコース設定。
●雄大な自然を身体で感じられて、人が少ないマニアックでワクワクするルート。
基本的にソロになってしまうので、安全に十分配慮した準備・装備・コース設定は重要です。ソロでは危険な沢通しのルートより、脚を使って距離を稼いでピークハントを含むルートになるでしょう。もちろん基本的に走ります。
と言うことで前置きが長くなりましたが、今後はそんな山旅やトレイルランを増やしていきたいと思っています。
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今回はそんな山旅計画として、過去に何度も釣りや沢登りで入った山域で考えてみました。
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※以下はGARMIN計測と途中からGeographica計測結果。
距離:39.78km
最低高度:639m 最高高度:1977m
累計高度(+):3503m 累計高度(-):3242m
消費カロリー:5245kcal
タイム 往路:7:50 復路:7:20 合計:15:30
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群馬県側の川古温泉に車を停めて、日帰りでピストンをする計画です。主に3つのパートに分けることができます。
①川古温泉~毛渡乗越の往路林道パート
まずは林道から荒れたルートを進み、赤谷川を渡渉。さらに荒れた斜面を藪漕ぎして毛渡乗越まで詰め上がる林道パート。
②毛渡乗越~谷川岳~毛渡乗越 往復の稜線縦走パート
毛渡乗越から谷川主稜を縦走、谷川岳のピークを踏んでピストン。ここは走れる縦走路だ。
③毛渡乗越~川古温泉までの帰路林道パート
毛渡乗越から斜面を下降して車まで戻る帰路の林道パート。
昔、赤谷川本谷を沢登りで詰めたとき、帰路に利用したルートですが、その時は谷川岳のピークまでは行きませんでした。当時からは林道もかなり荒れたり、ルートも変わっていると思います。
未だ踏んだことのない谷川岳のピークハントも楽しみですが、渡渉あり藪漕ぎあり、さらに不明瞭な林道ルート探索も冒険チックで楽しみです。また谷川主稜のダイナミックな景色を見ながらの往復縦走ランは、苦しいけどランナーとしての充実感を感じることができるでしょう!
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さて、関越自動車道を走り川古温泉に2時に到着。そして仮眠。4時過ぎに起床。
4:40 川古温泉を出発します!
ザック:SALOMON XA25/正面にソフトフラスクや行動食が入れられるポケットが豊富。25Lの完全防水ザック。今回が初下ろし!
ストック:ヘリテイジ ULトレイルポール
防水ポーチ:モンベル ドライショルダーM(改)/ミラーレス一眼を収納。
重要なのは、ノンディートのヤマビル忌避剤「ヒル下がりのジョニー」。
そうです。このルートはヤマビルの巣窟なのです。足回りにたっぷりとスプレーをして走り出します。
天気は曇り。まずはジョグペースで林道を進みます。
徐々に道が荒れていく。倒木が道を塞ぐ。何度も蜘蛛の巣が顔に掛かって払いのける。
途中から、ガレた斜面のへつりも出てきたので、チェーンスパイクを装着。カーブを曲がるときは大きな声を出して、熊さんがいないか確認しながら進みます。
草に覆われているが高度感のある斜面を進んでいく。
2時間ほどで赤谷川渡渉点に着きます。渡渉用にワラーチを持ってきたけど、すでにトレランシューズはビショビショに濡れていたので、チェーンスパイクも着けたままザブザブと渡渉します。
そして、対岸の藪の中を突入します!
ここから谷川主稜の毛渡乗越まで詰め上がります。ルートは不明瞭ですが、踏み跡を頼りに登っていきます。
倒木を越えたり、小さな沢を何度か渡って、最後は藪を漕ぎながら詰め上がる。短パンだったので、藪で足が傷だらけになる。
長く苦しい急な斜面を抜けて谷川主稜に出る。出発から約4時間が経過。
8:30 毛渡乗越に到着。オニギリを食べる。最初の林道パートはここで終了。
今まで登ってきた斜面。一面の笹薮。
ここからは稜線を進む縦走パートです。道はしっかりと付いていて安心ですが、いくつかのピークを越えて、谷川岳を目指します。稜線はガスっていて遠くが見えません。
標高がそれほど高くないが、ここは高山植物が豊富です。
ニッコウキスゲが綺麗に咲いていました。
越路避難小屋。稜線には3ヶ所の避難小屋がある。
時々、こんな細い尾根についた道を進みます。
9:30 万太郎山 1954m 到着。
このすぐ先でルートミス。吾策新道を500mほど降りてしまった。慌てて折り返す。結構な時間のロス。12時過ぎくらいにはピークを折り返したいので非常に焦る。
途中から霧雨になり、徐々に雨が降ってくる。
風はあまりないので、速足で進んでいれば寒くはなく丁度良いので、Tシャツのまま進む。 ミレーのドライナミックインナーの効果もあると思う。
体調は非常に良くて、ストックがあるので登りもまだまだいける。
10:26 2つ目のピーク 大障子ノ頭を越える。
オオクワガタ? ♀
雨で岩盤がツルツルの鎖場。ちょっと怖い。
ガスで視界が10mくらいしか見えない。
そろそろ肩ノ小屋だよなあ・・と思っていると、うわっ!忽然と肩ノ小屋が視界に現れる!
小屋の側まで行くとチラホラと登山者が休んでいた。久々に人間に会う。
そこからトマの耳 1963mを登頂。続いてオキの耳へ続く道へ。
山慣れしていない雰囲気の登山者が多い。ロープウェイに乗って天神平までやってきた登山者たちだ。
こんな霧雨の中、短パンTシャツの登山者は自分だけwww
12:20 ようやくオキの耳 1977mのピークに到着!
谷川岳のピークハントに成功!
しかし、視界はゼロであまり感動が無い・・・
岩に座って、ランチパックを1個を食べる。今日、初めて座った。
ここまで来るのに7:40経過している。と言うことは、帰路に同じ時間が掛かったとして、車に戻るのは20時?!
カップヌードルリフィルを持って来たが、とてもお湯を沸かして食べる時間は無い!
すぐに立ち上がり、帰路を目指して走り出した。まだまだ先は長い!
意外と長くなったので、 後編へ続きます。