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Marathon Grand Championship マラソンオリンピック代表を決める一発勝負のレース。

前回もレース展開含めて見応えありましたが、今年はもっとドラマチックでした!

(女子も見てましたが、今日は男子のレースについてのみ書いてます)

 

(画像:スポニチ記事より)

 

終始激しく降りしきる雨の中、通常のマラソンではないある種の忍耐と強さが求められるレースでした。そんな特殊な条件で勝ち残る選手は、身体的にも精神的にも他の選手には無い強さを芯に持っているのでしょう。

優勝したHONDAの小山選手、九電工の赤崎選手、すみません名前を今まで知りませんでしたが、強い勝ち方でした。先頭集団を走る小山選手の低い重心の走りから後半のアップダウンは強いだろうなあと思っていました。集団にいる時の赤崎選手の柔らかい走り、そしてトラックに入ってからの走りは本当に力強かった。

 

でもそれにしても、何と言ってもMVPは我ら市民ランナーの星、川内選手ですね。

スタート前からボストンの再現が起きるかも・・・と見ていましたがやはり飛び出しました。ボストンと同じく100年に一度の自分にとってチャンスだと思ってたでしょう。川内選手の強気な精神面ばかり称賛されていましたが、自らレースを作り、そして最後の脚も残しているのは、さすがボストンの覇者。地力が無いとこんなレースできませんよね。惜しくも4位でしたが、やっぱり強い選手なんだと思いました。

 

レース後のコメント「半分ぐらいの選手は勇気がなくて私についていくのが怖かったのだと思うし、もう半分はなめていたんですよ。あんな選手はどうせ落ちていくだろうと。そこは『なめんなよ』という感じでしたね」

ボストンの覇者だし悪天候の川内はみんな知ってるはず。なめてなんかいないと思いますが、そう思うことによって自分を鼓舞していたんでしょう。漫画「奈緒子」のことも言ってましたね。私も大好きな漫画(映画も)なんで、また川内選手のことがファンになりました。

それにしてもあの熱い走り、情熱を走ることで表現できる選手なんて他にいないと思いました。カッコいい!

「途中、振り返ったらけん制レースになってたので、やったー!って思いました。」なんてポジティブ!自ら動けば何かが変わるんですね。最高です。

 

そして最後に大迫選手。凄く寒かった東京マラソンで途中リタイヤしたことがあったので、今回のような天候は決して得意なレースじゃなかったかなと思いました。それでもしっかりと3位に食い込むところは、さすが!と言ったところ。プロの仕事ですね。

 

東京オリンピックでよもやメダル?!と思わせる熱いレースをして入賞。アスリートとして一度はやりきったと思って引退宣言をしてからの復帰。日本のトップを狙うランナーとしてモチベーションや目的意識をどう維持するのでしょうか。我々では分からない精神的な境地に達しているのかな。

 

レース後のコメント「今回は夢中という言葉を意識しました。今まで考えすぎていた部分があったので。無心に近い状態で走れるようになった。まだまだですけど、完璧になった時に優勝が見えてくるんじゃないか」

 

「夢中」という言葉が特に気になりました。

ラソンって非常に苦しい競技だし、忍耐とか気力だとか、逆境を跳ね返す強い精神力が求められる競技と言う印象があるし、自分もラストの数キロは強い意志で自分に打ち勝つんだ!と言う気持ちで頑張ります。

 

「夢中」ってどういうことだろう。

無心になって集中した先には、苦しいとか辛いとか言う感覚は無くなり、自分の最高のパフォーマンスを発揮できる境地に達するのだろうか?ゾーンってやつかな?

 

ラソンに限らず、無心で集中して周りのことが気にならないほどになった時に、新しい世界が見えてくるのかも知れませんね。

 

大迫選手はおそらく東京マラソン?でまた日本記録を狙う走りをするのでしょう。

代表に選ばれた選手たちがパリでまた熱い戦いを見せて欲しいですね。

 

(画像:MGC公式Xより)

一流のプロ同士だけが通じ合う労いのメッセージがあったのかな。

良い写真ですね。

 

日本一を狙うランナーたちの熱い走りに、凄く勇気をもらった週末でした!