ずぶぬれ舞茸ハンティング 180921
昔、山で生活をしていた人にとって、舞茸の生える場所は実の親子にも言わない秘密だったそうです。
確かに舞茸を採るのは本当に大変!急斜面に生えるミズナラの老木を探してはまた登り、探してはまた登るのを繰り返すという重労働。少しでも舞茸が生える場所を知ってた方が効率がいい。しかし、苦労して採った天然舞茸の味は、市販の舞茸とは比較にならない素晴らしい香りと味覚!!!一万円/kgと言う値が付くのも分かる気がします。
さて、釣友のコバさんはここ数年、自ら探し出した舞茸の森に通い詰めています。わずかな情報から目星をつけた森に通い、藪だらけの急斜面をくまなく探して、舞茸の採れた場所をGPSマップにポイントした、正に重労働の結晶のようなデータ。誰にも知られたくない情報だと思いますが、昨年、私に声を掛けてくれて、一緒に巨大な舞茸畑の様な場所を発見!
まさに驚きと喜びに舞い踊る経験をさせてもらえたのでした。
そんなコバさんが探し出した舞茸の森へ。釣り仲間のBOSS氏、師範と私の4名で行ってきました。天気予報は終日ずっと雨で、急斜面の藪漕ぎはちょっと憂鬱ではありますが、昨年の歓喜の舞茸踊りをもう一度体験したい!夜通し車を走らせ、舞茸の森へ行くのでした。
ちなみに今回は終日雨だったのでカメラは持って行かず。ほとんど写真ありませぬ。
装備は終日藪漕ぎなので、高いウエアはULで薄くて破れやすいので、厚手のゴアテックス上下と、シューズにはチェーンスパイクを装着。コバさんはワークマン上下とスパイク付の長靴。BOSS氏と師範も藪漕ぎ用のハードな装備でした。
さて、沢を少し詰めてから藪の急斜面に突入。4人でそれぞれ距離を取って、時々大声を出して呼んだり、笛を吹いたりして場所を確認。激藪の中、仲間が一体どこにいるのか、ほとんど分かりません。それでも朝からずっと斜面をひたすら探しますが、なかなか今年は舞茸に出会えません。
途中から私は舞茸が採れない最悪の状況を考え、保険として、雑キノコをちょくちょくネットに入れながら斜面を彷徨います。
ナラタケを中心にタマゴタケ、そしてヤマブシタケをネットに入れますw
するとコバさんがようやく舞茸を発見!なかなか立派できれいな株!茶色系の舞茸。
しばらくしてまた舞茸を見つけますが、古くて流れてしまった老菌。
食べられる感じではありません。
数時間の藪漕ぎ後、昨年の巨大な舞茸畑の場所まで辿り着きますが、今年は不作!!!
もう四人ともずぶ濡れで、雨なのか汗なのか全身グショグショで良く分からない状況です。それでも急斜面の藪を掻き分け、執念でミズナラの老木を探してはまた藪漕ぎを繰り返します。
するとついに・・・
あれ?木のうろの中にあるのは・・・?
やった!舞茸発見!白舞茸です!
木の横に回り込まないと見えない位置にありました。執念の成果!
しかし、ちょっと老菌?虫も多いです。微妙なコンディションかな?
(家に帰って改めて見たら全然大丈夫な良い株でした。)
いつの間にか他の三人とははぐれてしまい、一人ザックに舞茸を入れて、斜面を下降します。林道をしばらく歩いて車の止めた方向に歩いて行くと、三人はタープを張って雨を避けながら、昼食のおにぎりとビールを口にしていました。
結局、師範とBOSS氏は舞茸を見つけられず、今年は全体的に貧果でした。コバさんに聞くと、斜面に人の足跡も無かったので先行者がいたとも思えず、紅葉もまだ始まった
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さて、帰宅後は舞茸の処理をしてから、しばらくは舞茸三昧。
去年に比べれば今年はかなり少ないですが、子供に「お父さん舞茸臭い!」と言われるほど、舞茸臭を発する舞茸祭りの数日でした。
舞茸を干して少し乾燥させます
まずは舞茸天ぷら。肉厚の天然舞茸ならではのジューシーな味。
餃子の皮を使ったシーフード舞茸ピザがクセになるw
雑キノコうどん。ナラタケがいい出汁を出してくれました。
そして、舞茸の炊込みご飯!これがまた最高!
残りは天日で干して乾燥舞茸にしてみました。ビックリするほど小さくなりますが、香りは凝縮されてすごいです。
年末の釣り仲間の忘年会にでも料理してみようかな。
今年もおかげ様で秋の味を堪能できた数日でした。また来年も舞い踊りに舞茸の森へ行きたいですね。